最大の停止要請の根拠は、地震調査研究推進本部の評価である。この政府機関についてよく知られていないので、「唐突」という感想が続出したのではないか。
「唐突」だと言ったのは日本経団連会長だけではなく、新聞各紙の5月7日付き社説にも頻出した。
たとえば、「停止要請は唐突と言わざるを得ない」(「日経」)、「やや唐突」(「静岡」)、「首相の停止要請は唐突で」(「東奥日報」)、「発表も唐突すぎる」(「岐阜」)などだ。
5月10日付きの各紙社説にはさらに「唐突」が増えた。「唐突に首相から提起」(「毎日」)、「事前調整もなく、あまりにも唐突だった」(「読売」)、という具合だ。
こんなにたくさん「唐突」の文字を見たのは初めてだ。しかし、地震調査研究推進本部の存在と研究成果を知っていれば、別に唐突ではない。同本部のホームページには、設立の経緯が次のように記されている。
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地震調査研究推進本部はこうして生まれました
平成7(1995)年1月17日に発生した阪神・淡路大震災は、6434名の死者を出し、10万棟を超える建物が全壊するという戦後最大の被害をもたらすとともに、我が国の地震防災対策に関する多くの課題を浮き彫りにしました。
これらの課題を踏まえ、平成7年7月、全国にわたる総合的な地震防災対策を推進するため、地震防災対策特別措置法が議員立法によって制定されました。
地震調査研究推進本部は、地震に関する調査研究の成果が国民や防災を担当する機関に十分に伝達され活用される体制になっていなかったという課題意識の下
に、行政施策に直結すべき地震に関する調査研究の責任体制を明らかにし、これを政府として一元的に推進するため、同法に基づき総理府に設置(現・文部科学
省に設置)された政府の特別の機関です。
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「阪神大震災の教訓」をもとに誕生した常設の政府機関で、年に4、5回開催される地震予知連絡会とは違う。
世界一といわれる日本の地震研究の成果が防災機関に伝達されていなかったことを反省材料に設立された政府機関であり、大地震の発生確率など、さまざまなデータを16年前から公表している。すべてホームページに掲載してあるので、だれでもアクセス可能だ。
福島原発震災 チェルノブイリの教訓(7) 菅首相の「浜岡原発停止要請」は唐突ではない ~阪神大震災の教訓から誕生した地震調査研究推進本部の研究成果が初めて原発事故抑止に生かされた |DOL特別レポート|ダイヤモンド・オンライン (via nakano)